暑さもやや落ち着いてきた9月の初旬、今回は上野原から小菅村、丹波山村方向へいってきた。
目的は「巨木」「秘境神社」なわけだが、立ち寄った道の駅だったり山間部の街の風景が風情があって魅力的だったりと新たな発見もあったのでまとめておきたい。
なおこの記事で写る同行の友人の頭部は全て画像処理ソフトで架空のものに加工している。
上野原を目指す
調布からレンタカー
この日は友人と待合せして調布から西へ向かう。駅から店舗へ向かう間に鳩を追い散らしてるおじさんや奇声をあげてるおじさんなどを横目にノート君をレンタルして出発。
友人は中央道でどうしてもクルーズコントロールを試してみたかったという。確かな安心感・技術力に「おおすげえ!」とか「便利だなあ」とか言っているうちに上野原に着く。
大盛り中華
上野原でいつも行く店は決まっているのだが、今回は他の店も行ってみたいということで人気の中華屋さんにきてみた。
かた焼きそばを頼むとこの盛り。通常麺の皿とスープくらいがスタンダードかと思うがしっかり定食の形になっている。これで1,000円いかない。美味。
天津飯も美味しい。友人のニンニクチャーハンも大満足だったようである。
軍刀利神社へ挨拶
目的の神社へ向かおうかと思うが、やはり上野原にきたら外せないということでまずは軍刀利神社へやってきた。
昨日は台風が迫っている状況で大雨が降っていたこともあり手水舎からもの凄い勢いで水が流れ続けている。石段を登りお参り。奥の院も行きたいが既に昼を過ぎているのでここまで。
上野原北部の神社巡り
県道18号上野原丹波山線
上野原から小菅村を通り丹波山村に至る道沿いにいくつか神社があり、なかには巨木を携えたご馳走神社もあるという。
一日でどこまでいけるかイメージしにくいが花魁渕という景勝地の先にある甲州市の「鶏冠神社里宮」を最終目的地に設定してとりあえず行けるところまでいく。
日寄神社
県道18号を進み、途中で右側から入る細い坂道をのぼっていくとやがて未舗装路になる。ここで合っているのか…?と不安になったころに「あった!」鳥居発見
趣のある佇まい、これを求めていた!と言いたくなるような鳥居
御祭神は広国押武金日命で、古墳時代の安閑天皇だという。
神社をあとにして次の目的地二宮神社へ。
二宮神社
先ほどの神社と違い神社までの道は舗装されている。
二宮神社は坂を登り切ったところにあり民家の横に入口がある。ここに車を停めていいのか正直わからなかったので坂の下に停めておくのが無難かもしれない。
味のある鳥居。木の剥げ具合と雑草が歴史を感じさせる。
くぐるとすぐに社殿だが、左側の大木が目を引く。
こちら一見すると三本杉だが、右2本は株立ちで一本の扱いらしく、左の杉と右の幹回り9mの巨杉、ということになる。
前に立つとよりわかる存在感、もっと近づきたいがハチのような虫が飛び回っておりここまでしか近づけない。訪れるなら冬がいいかもしれない。
神社を出て、来た道を戻る。高台なので眺めがいい。
一宮神社
さらに西へ進み一宮神社を目指す。甲斐国史には「武田氏、この地に居住し、一の宮、二の宮を建立し、鎮守に祀りける」との記述があるらしい。
県道沿いの鳥居から階段を登る。
登りきるとすぐに社殿があり、境内はそれほど広くない。
ただこの広いわけでない境内に大きな杉の木がドンドコ立っている。迫力や秘境感は及ばないにしても高知の横倉山の杉原神社を思い出す社叢である。
ひときわ大きな個体は幹回り8.4mの巨杉で、他の巨杉たちを従えているような存在感があった。
向かって右手に道があり、先の赤い橋の近くにバス停があるので車でなくてもアクセス可能である。
御嶽神社・御鷹神社
さらに進むと県道から小さな鳥居がみえる。
御嶽神社である。賽銭箱があり遥拝所のようだが階段ぽくみえるものは草に覆われており本殿への道が見当たらない。
諦めかけたとき、冒険者の血が騒いだ友人が草階段に特攻した。ここが房総か丹沢なら自殺行為である。
無論房総でなくともマムシやマダニなど気をつけるべき生き物は多くいるが。
草階段を抜けると意外とすぐちゃんとした路面になった。登りやすい道を上までいくと
御嶽神社の社殿。このためだけの広場という雰囲気で聖域感がある。
ここから尾根っぽい道が横に続いていたようなのでどこかの山に通じているのだろうか。
下山し御鷹神社へ向かう。
このあたりで上野原市を出て小菅村に入る。
御鷹神社は森林の公園の中に社殿がある、というような印象。この森は御鷹の森といい天然記念物に指定されている。
ムササビなども生息しているようだがこの日は会うことはできなかった。残念。
この時点でけっこう日が落ちており、最終目的地にしていた甲州市の鶏冠神社里宮は断念しようかとおもったが、とりあえず行けるところまで行ってみようと進むことにした。
小菅村から丹波山村へ
道の駅こすげ
県道を進むと小菅村の中心地を通る。
休憩も兼ねて道の駅こすげに立ち寄ることに。
小菅村で採れた新鮮野菜や川魚、地ビールなど魅力的な品々が並んでいる。こういうところでは何か買っていかなければ気が済まない筆者は川魚の炊き込みご飯の素や地ビールなどを買い込んで店を出た。
小菅村は温泉地であり、多摩源流温泉なる施設がある。高アルカリ性ながら肌に優しい湯だという。入っていきたかったが今回は先もあるのでまたの機会に。
山道ー丹波山村ー山道
ここから山道を進み丹波山村を経て甲州市に至る。都心にいると忘れがちだが、地方に行くと町と町の間はヒトの領域ではないエリアを通るというドラクエのような世界観を改めて感じる。
丹波山村。風景を見ていると山間部の温泉地といった風情があってかなりいい雰囲気。写真に撮れていないが川にかかる橋からの風景は鬼怒川を思わせる景色だった。旅館や温泉施設もあるということなのでここも今度行く場所リスト入り確定である。
日が暮れたーというか完全に夜になってきたながらも鶏冠神社里宮を目指す。参道によってはがっつり参拝は危ない可能性があるのでとりあえず入口だけでも見て帰りたいという気持ちで山道を進む。
目的地はいずこ?
山道を進んでいると途中でクッと曲がるポイントがあった。気づかなければそのまま直進しそうな道なのだが、ナビに従って右折。かなり細めの道を進む。
後ほど分かったことだがここが花魁淵というところで、景勝地なのだが調べてみると現在は入ることができないらしい。悲劇の歴史をもつホラースポットであるいわくつきの場所だそうだがデマだという情報もあるので怖がる必要はないらしい。
さてしばらく山道を進むがなかなか辿りつかない。まだかなーと思っているとポンっと
「目的地周辺です 案内を終了します」
何が起きているのかわからない状態である。地図表示させながら直接打ち込んで目的地設定したのでナビ設定に問題はなかったはずだが…と思いを巡らすも周りはすでに真っ暗、ここから目的地を目指すのは無謀だと判断し引き返すことに。
そもそも花魁淵で曲がらなくてよかったやん…と思ったが後の祭りである。
この時間は霧が所々立ち込める。小菅村の看板を見た運転中の友人は「うお、サ○レント○ルみたいだ!」とはしゃいでいた。そうなのか。
なかなか見ることのない景色。この後夕食予定だった小菅村のお店は材料切れで閉店という状態、結局上野原でいつも行く中華屋に行こうとなった。
上野原、そして帰路へ
立ち寄る夜の軍刀利神社
上野原中心地へ行く前に、今日最初に訪れたほぼ通り道である軍刀利神社の入口に寄ることに。
明るく撮っているがライトを消せば試しで車の外に出ることもためらうほどの暗闇、中へ行ってみようかと思ったがやめておいた。
上野原中華
無事上野原中心地へ。
上野原にくれば毎回と言っていいほど訪れる中華屋、今日は行かないかと思ったがやはり行くことになった。
ガチ飲みというわけにいかないのでオーダーもやや控えめにしつつ今回も大満足で店を出る。
調布へ帰る
車を返却しに中央道を調布へむかう。
日曜の夜って混んでなかったっけ?と思いながらすいすい流れていく。
あっという間に調布に到着。ガソリンスタンドにいくとこれまた奇声をあげながら歩くおじさんが。調布ってそんな感じなの?と思いながら無事返却。ありがとうノート君。
上野原の神社はどれも想像以上に素晴らしかったうえに、温泉地小菅村・丹波山村など次に行くべき場所も見つけるなど収穫の多い旅になった。心残りもあるのでまた近いうちに来ることになるだろう。
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